2007/12/21

風の一族。

突然だがレッサーパンダの檻の前にいる。
『風太くん』で有名な千葉市動物公園だ。
立つレッサーパンダの子供の名前は、
父である風太からとって風花、風鈴。

ママンの思いつきでここまで来てしまった。
天気の好い昼下がり。
平日金曜なので人影はまばらだ。
親子ふたりで三匹でまんまるく眠るレッサーパンダを見ている。

風太ー、風太~と叫びながら公園中を歩いて探し、
途中キリンや象のエサやりを見ながら写真撮影。
ちょっと高い焼きおにぎりを食べ、
中がとろとろのたこ焼きを服にこぼして騒いだ。
そして今、風太のいる(はず)の檻の前にいる。

幸せな親子である。
ママンは病後回復が順調。
寒い日は傷が痛むと寝込むが、
今日みたいな日は調子が好いらしい。
ガラス窓で仕切られている風太パパと子供たちに比べて、
一緒に手を取り合える幸せ。

動物園の生き物はちょっと目がさみしそう。
見てる人間は楽しいけどね。
さっきのゴリラはどこか遠くの故郷を思い出しているみたい。
ピンクのフラミンゴたちはアフリカで見たい。
パンクな鳥アタマのヘビクイワシはいつ野生に帰るんだろう。

そんな中でなんか一匹だけ幸せそうなアジア象。
ときどき怒ってフンをお客に投げるらしいけど、
見ためはおとなしそうだ。
飼育係りのおじさんと言葉のやりとりをするらしい。
言葉を理解できるのだそうだ。

ママンはかなりうきうきしてる。
象と写真に納まってご機嫌だ。
楽しい思い出を形に残すのだと熱心に言う。
だからわたしもとことんまで付き合おう。
今日は思いっきり楽しもう!

風太くんの檻の前でママンが笑った。
わたしもつられて笑顔になった。

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