2007/12/31

アイ・アム・オネスト。

ひとは誰だって真実が知りたい。
ビリー・ジョエルの歌が叫ぶように。
(’90(ナインティーズ)ならぎりぎり知ってるだろう、あの名曲です。)
・・・嘘をついてしまった。

ことの起こりは土曜日。
ダディが微笑みながら言った。
「東京の美術館にでも行ってみんか?」
それは「ひとりで。」という意味だった。

ネットで調べて、
上野公園でルーベンスの絵が見られると、
ひとり合点して高速バスに飛び乗った。
・・・それが間違いだった。

年末公共施設はとうぜんお休み。
ただでさえ広い上野公園はほとんどの施設が休館だった。
端から端まで歩いて迷子になり、
じっと空を見ていると巨大な鯨が浮いていた。
国立科学博物館の前で。

ひたすらスケッチ。
やっぱりわたしと同様に展示を当てにして来た
カップルや親子連れの嘆きを聞きながらスケッチ。
視線なんて気にしない。
どっちみちストゥーピッドなんだから、
この状況。

と、ある年配のおじさんに声をかけられ、
マックでコーヒー一杯をおごってもらい、
人生相談までしていた。
(・・・自分の人生って話にすると結構へヴィだ。)

その方の話では、
競輪選手を育てるのに9番中9番の選手を育てる場合、
必要なのは親子の絆と決意の固さなのだそうだ。
最下位から一番に這い上がり、
また最下位に戻り、
それでもあきらめない・・・そんな選手を育てたらしい。

あまり詳しい話はしなかったが、
寒いところにいて感傷的になっていたせいか、
涙目になってしまった。

『立ち上がる決意と執念がほしい。』
みんなそう思っている。
満たされない中で握り締めるハンドルはどんな感じだろう。
ぎりぎりの強さ、
それが大事だ。

なんだか久々に深い話を聞いて、
自分の父親が立ち入らない世界を見た気がした。

いつも背中を見ているダディ。
あなたの教えと信念がわたしを育てた。
だけど、
世の中って自分で見るものなんですよね。

なんだかいろんな思いで家にたどり着き、
ダディとママンには美術館に行った話をして
とても寝つきのわるい夜を迎えたのだった。

だれもが真実と誠実さを求めている。

2 件のコメント:

Unknown さんのコメント...

お疲れ様でした~・・・

不思議な出会いがあったようで、初対面でもう会うことがないからこそ、聞ける話がありますね。

でも本当に東京で手持ちぶさたのときはメールください~;-)Chailaさんと過ごしてみたいです♪

Chaila さんのコメント...

年も明けたので近日中に伺います!
お店の開きだした頃に連絡しますね♪
お土産はお菓子が好いかな?
お茶が好いかしら?